さとブログ

アラサー独身男。日々の学び。毎日更新。

【心理学】一人暮らしは不経済?若者ディンクス夫婦のモラトリアム。ネオテニーと認知的不協和。

 

最近、気づいたことがあります。

一人暮らしって時間的にも金銭的にも
もしかしたら不経済なのでは…?

と。

自炊と家賃とゴーストレストラン。一人暮らしは不経済?

 

自炊について考えます。
作る料理の分量は変わるとはいえ工程の手数は同じです。

そして自炊の分量による作業量の手間は相関関係にはありません。

 

自炊をしていて、一番しんどいのは日々の献立を考えることです。
目の前にあるごはんを食べながらも

心なしか気持ちは明日の料理のことに関心が向く。

冷蔵庫の中身をイメージして、自分の中でレシピを組み立てる。

口で言うには簡単でも、実際にやってみると至極ハイレベルな作業です。

誰もが慣れていて経験のたまものと言えますが

無駄なくしっかりと食材を使い切るのは簡単なことではありません。

 

子どものころ、母親が一週間の献立を考えるときに

「何食べたい?」

と私に質問していました。

これは今になって考えると、とても理解ができます。

 

どのみち調理するならば、いっそ誰かが決めた献立を

その通りに作ったほうが気が楽です。

食べる側が喜ぶ料理が作れるなら

受け手がちゃんと喜んでくれるという作り手の喜びも大きい。

モチベも上がる。腕によりをかけたくなる。

そう考えるようになれたのは、私が大人になって自炊をするようになったから。

時を経ることと、実体験はとても貴重な気づきを与えてくれますね。

 

では次は家賃について。
貧乏学生だった私は、下宿に暮らしていました。
家賃2.5万。激安物件です(笑)


友人にはタイの格安旅館だと言われていました。
言い得て妙で返す言葉もなく笑っていましたが

結果的に卒業までの4年間その部屋に住んでいました。

 

そもそも、下宿というのは古典的なシェアハウスですよね。
共同スペースとプライベートの部屋で生活をします。

部屋にあるのは必ずしも毎日利用するスペースばかりではない。

キッチンはせいぜい1日に一回。もっと少ない人もいるでしょう。


ベランダをほとんど利用しない人もいれば
お風呂はササっとシャワーで済ます人もいて

部屋に湯舟はなくてもいいという人もいます。

中には一週間お風呂に入らないほど、風呂ギライな若者もいるらしい。
敏感なアンテナを持っている都内の賃貸物件は

そういうニーズを満たす部屋もあって、需要は高いと言います。

 

なるべく生活費を抑えようと、物件をシェアハウスして生活している

人たちもいますよね。

私の周りにも1組シェアハウスをしているペア(友人同士)がいて

確かにいい考えだよなーと少しうらやましく思います。

 

実際にこのシェアハウス的要素を活かしたビジネスモデルの例が

いわゆるゴーストレストランです。

固定店舗を持たず、デリバリーで商売をする彼らの商売スタイルの一つに

間借り店舗を拠点とする考え方があります。

 

設備の稼働率というところに目を付けていて

たとえば、夜に営業しているようなお店(スナックや居酒屋など)がありますよね。

日中彼らの有しているテナントは何も利用されていないことになります。

利用していない間のデッドタイムに商売をすることで

ゴーストレストランは家賃代を安く抑えることができるのです。

 

このようにして、ゴーストレストラン経営は失敗しにくい

ビジネスモデルであると言われています。

 

空き時間を少なくする、つまり必要なものを最小限にするというのは

経済的であることに大きく寄与します。

常に必要ではないものを間借り、あるいはレンタルすることというのも重要です。

 

そう考えると、今の生活。

一通りのものが自分の手の内にあって

何ごとも自己完結する環境というのは果たして良いのか。

快適でこそあれど、経済的かどうか?という観点で見れば

不経済であることは否めません。

一人暮らしで得られる恩恵は快適さです。

ただそのトレードオフにして経済的という側面と

他人とのふれあいの機会を失っているという事実があります。

 

自分のために作る料理が頑張れないというのは

料理を作るということ自体に潜む愛情の矛先が

自分に向くことに限界を感じているからです。

自炊しようという志は愛であることに、ほかなりません。

 

ディンクス夫婦を最近聞かなくなった理由。ネオテニーとモラトリアム

何年か前にディンクス夫婦という言葉が流行りましたよね。

ディンクスというのは、子どもを持たない夫婦を指します。

いろいろな事情があって彼らはその生活を選び取っています。

 

でも最近ディンクスって聞く機会が減りましたよね。

それはなぜか?

ありふれた夫婦関係になったからです。

2015年の厚生労働省の出征動向基本調査のデータによると

ディンクスの割合は夫婦全体の13%と言われています。

 

あまり多くないなと思うかもしれません。

でも日本は超高齢社会ですよね。そして昔は子どものいない

ディンクス夫婦がほとんどいなかった…

この点から考えるに、若者世代におけるディンクスの割合は

実際の数字よりも、実態ではかなり大きくなっているでしょう。

 

 

ディンクス夫婦を選び取る理由は何か?

生活苦で子供を養う余裕がないという夫婦もいますが

注目すべきは働き方や経済的なゆとりという自由度という観点です。

 

今は自分がしたいことに集中したい。

遊びに仕事に集中したい、自己実現もしたい!

と考えるようになった今の若者世代は

とにもかくにも時間が足りません。

 

ネオテニーとは幼形成熟という生物現象のことです。

幼い状態に学んだことはどんどん吸収しますよね。

その年少期が長くなるのです。つまりどんどん脳が発達していくのです。

このネオテニーは人にも該当するのではないか?という説があり

人間の知性がどんどん向上しているのと反面

子どもっぽい部分が残ってしまうという考えがあります。

 

若者のディンクス夫婦が結婚していて

将来子どもを持ちたいと考えていながら

なかなか出産に踏み切らないのはネオテニーが関与しているように見える。

自由に暮らしていきたい、何にでもチャレンジしてみたいという

気持ちは心の若さで一個体としては好ましいことです。

そして、一人暮らしよりもディンクスという生き方を肯定されるようになったことで

生活の心理的コスト、金銭的コストが楽になったことも輪をかけている。

 

将来一人で生きていくことが恐ろしいから結婚はしたい。

けれども、子どもはすぐに欲しくない。もっと今を楽しみたい。

という考えを持っている同世代の友人は結構いて

それってめちゃくちゃ都合がよくないか…?

と感じつつも、私もその生活が快適そうに見えてなびいてしまう。

 

ネオテニーになると知性が高まり、頭脳が大きくなるという。

私たちは、頭が大きくなり過ぎたのかもしれない。

遺伝子が頭脳に負けつつある瞬間に私たちは生きている。

 

腰掛けのディンクスが一番理想的だな、なんて思っている部分はあるが

その生活が楽しすぎて、実際に子どもが欲しくなった時に

授からないかもしれないということを考えると恐ろしい。

 

結果的に、若者におけるディンクスが

またしてもモラトリアムの延長になっている。

腹をくくれない若者が多いのもすべてネオテニーのせいだ。

と片付けれたら気は楽だろうが、それを言っちゃおしまいで

思考停止になってしまう気もする。

 

 

非常に回答が出ない問題ではあるけれど

少なくとも、ディンクスのメリットである自由という概念も

社会が育児に対する寛容さを示してくれれば変わるような気がする。

子どもを生まないために、頭脳が作り出したロジックが

認知的不協和であるのかもしれないから。

 

 

そしたらまた。

 

 

☆毎日時間が足りない皆さんへ。頭を使わずにルール化することで

心境的負荷も、選択をすることの負荷も抑えることができます。

 

doppy-yan.hatenablog.com

 

☆暇は頑張って確保しよう!その理由について。

 

doppy-yan.hatenablog.com

 

 

☆自炊に関する考え方です。

doppy-yan.hatenablog.com

 

☆ディンクスモラトリアムについでぶち当たる問題がこれですね。

私は持ち家否定派です。その理由。

 

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