さとブログ

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【放射線技師のキャリア戦略】非常勤採用入職は使いよう。妥協で正職員になるな。

イメージしてみて下さい。

あなたは就職活動中の学生です。

求人票を見ていて、めぼしい職場が2つ見つかりました。

いずれもほとんど条件です。

 

唯一違うところは

一つは正職員で、もう一つが非常勤職員という点です。

この2つの選択肢がある場合

ほとんどの人は正職員採用である前者を選ぶ人が多いでしょう。

 

新卒の時点において正職員として職場に勤めることは重要視されていて

それが一種のステータスのようなところさえあります。

 

それは正職員と契約や非常勤職員では

福利厚生の充実度が大きく異なるからです。

ボーナスの支給額、昇給率の差は明らかですし

年次休暇の付与日数も正職員と比べてかなり少なくなっています。

 

それでも、あえて非常勤採用として入職することは

一つのキャリア戦略として有効です。

 

その理由について解説していきます。

 

まず第一に、正職員と非常勤職員の線引が曖昧な点です。

私が働く医療業界においては特にこれが当てはまり

ポジションのない職員の場合、彼らの間に明らかな業務量の差はありません。

 

 

私が新卒で入職した大学病院では非常勤職場として働き始めました。

大学病院の職員は基本的に非常勤採用としての入職採用が多いです。

正職員で募集をかけている職場の求人採用はさほどありません。

 

私も学生時代は、新卒では正職員として勤務することが理想的だと思っていました。

そのため非常勤で入職したことを少し惜しく感じていました。

ですが、働くうちに必ずしもそれが正解ではないと実感するようになったのです。

 

 

正職員として働くことにもデメリットがあります。

それは正職員は、職場への忠誠心を求められることがあるからです。

要するに

簡単には職場を辞められない空気感があることです。

 

何となく嫌だというような理由ではなかなか仕事を退職しにくいのです。

本来的にはそのような空気自体がおかしいのですが

放射線技師という職種は就職活動の点でもそうなのですが

閉鎖的な傾向があり同調作用が働きやすいのです。

 

職場から忠誠心を持てと言うようなことはありません。

これは明らかなパワハラになります。

そうではなく、一緒に働いている同僚への迷惑といった

日常的に話している相手との関係性を省みてしまうからです。

つまり、悪意のない同調圧力が働きます。

 

 

新卒職員というのは、当然イチからその職場で勉強をしなければなりません。

国家資格のある職種もあくまで免許を取得するための勉強であって

その段階で現場での知識はほとんどゼロです。

 

新卒社会人は職場で学ばずして働くということはあり得ません。

そして、その過程で顧客に怒られたり

上司に迷惑を掛けることが幾度となく出てきます。

 

一般的に言われていることは

新卒の彼らの給与と彼らが生みだす価値の収支について

入職1年目はマイナス、2年目でトントン、3年目でプラスになる

ということです。

 

つまり、新卒を育てることは非常にコストが大きいのです。

それをヒシヒシと実感している新卒社会人は後ろめたく感じます。

よって、正職員であればこそ

転職したいとは口が裂けてもいえないような状況になります。

 

 

もしもあなたが環境の良い職場に就職した場合

そのような感情を抱きながら働いていても

技術をモノにした暁には、立派なキャリアが形成され、報われる日が来るでしょう。

 

 

しかし問題なのは、ブラックな職場に勤めてしまった場合です。

仕事は単純作業で技術力を求められていないものの慢性的な職員不足で

仕事のしわ寄せが全員に降りかかり、皆が疲弊しているような職場です。

 

このような職場は辞めるとなると、非常に大変です。

職員全体がお互いに監視の目を光らせています。

江戸時代でいう五人組のようなものでしょうか。

ブラックであればあるほど、職場の忠誠心が求められる傾向にあります。

 

キャリアの形成ができない

→技術が伴わない(必要でない)

→労働力を安く買い叩かれる

→輪をかけて退職することができない

 

というサイクルになります。

 

これでは自分がいったい

何のために働いているのかわからなくなってしまいます。

正職員であっただけのためにこれほどに自由を奪われてしまうのです。

 

 

このための対応策は

そういうブラック企業に絡め取られないように未然に防ぐことが最善手です。

つまり私が言いたいことは

とりあえずの気持ち、妥協した気持ちで興味の持てない職場に

正職員の座で就職しないほうがいいということです。

 

なぜなら、正社員には忠誠心を求められる風潮がいまだあるからです。

対して、非常勤採用というのは職場への絶対的な忠誠心を職場が求めようにも

十分な処遇を与えていない手前、好き勝手行動されても誰も文句は言えません。

 

 

非常勤採用である場合、その契約期間には期限があります。

期限を超えると職員は継続か契約終了かのいずれかになります。

毎度リストラに怯えていると捉える人もいるかもしれませんが

裏を返すと毎年職業選択の自由の場を与えられるとも言えます。

つまり、魅力が感じられなければ、次なる職場にサッサと行ってしまえばいいのです。

そしてそれに対して、なんの後ろめたさも感じる必要はありません。

 

彼らは都合よく非常勤職員を雇っているので

雇われる側も都合よく利用してしまえばいい。

 

職場があなたを選んでいるのではなく

あなたが職場を選んでいるという形に持っていくべきでしょう。

 

 

私は、新卒時代は大学病院で非常勤職員としてバリバリ働きました。

大学病院だからこそ学べたことは大量にあって

視野を広げるいい機会になったことは本当に良かったです。

 

また、職員数も多く、彼らの後ろ姿を通して

多様なキャリア像を見ることができました。

ですが、その中に私が目指したい理想のキャリア像はなく他の病院へ転職しました。

 

 

何も、たった一度で完璧な職場を見つける必要はないのです。

恋愛だって、初恋の人と永遠に結ばれる人なんてほんの一握りですし

そんなことは夢見がちなことだと理解している人がほとんどでしょう。

それならば、どうして就職は最初の1つ目が生涯の伴侶となり得るのでしょうか?

 

 

だからこそ、就職の段階で妥協策で正職員にはならないほうがいいです。

 

それよりも足場が不安定な厳しい環境で働くほうが

職業人生としての自分の足腰を鍛えざるを得なくなります。

結果的にキャリアもスキルも磨くことになるのです。

 

これこそが強く生きていく助けになるし

理想の職場や働き方を見出すチャンスになるのです。

 

 

だからこそ、非常勤採用は使いようなのです。

 

 

そしたらまた。

 

 

放射線技師の就職活動の特徴と問題点について解説しています。

こちらからどうぞ。

 

doppy-yan.hatenablog.com

 

放射線技師における転職・副業のススメについて解説しています。

こちらからどうぞ。

 

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