【読書感想】２０代アラサー男が能町みね子さん「結婚の奴」を読んで思ったこと
20代後半、30歳が見えてくる頃となると
同級生の結婚情報がちらほら聞こえてくる。
なんでみんな結婚って形に落ち着くのか
自由が奪われてしまうような気がして怖い。
いつだって踏ん切りがつかないのは男のほうだ。
リンク
私も能町さんと同じく、実家を出て以来
「ただいま」「おかえり」という言葉を発していないことに気づいた。
恋人はいても同棲に至るまでの関係性になることはなかった。
生活や家事について誰かと意見をすり合わせていない。
一人暮らしが快適だと思う要素はここにあると思う。
快適ではある。
でも、長年暮らしているとどこか空寒い気持ちに襲われる瞬間がある。
全員が自分とは同じではないのだ、だから価値観の相違があって当然。
金子みすゞもみんな違ってみんないいと言っている。
どうしてだろう。なぜか忘れてしまう。
一人暮らしが長くなれば長くなるほど、結婚や同棲に対して臆病になってしまう。
結婚相手、恋愛相手に価値観が合うことを
重視したいと素直に思ってしまう自分を恥じた。
この点で絶対に妥協したくないというのは愚の骨頂である。
結局的に同じことを考えている人がいたら心地よさはないだろう。
なんでこの人は自分とこうも似ているのだ
と訝しむのが関の山ではないだろうか？
大体において結婚したら自由じゃなくなる、なんてそれ自体が誤ってる。
自由に、自分の自然体でいられないならばそれは偽りの姿であり
確かにそれは人生の墓場であるのかもしれない。
同年代の女性は出産の関係上、キャリアと結婚を天秤にかけていると思う。
そんな中、自分の抱えている結婚に対するモヤモヤはちっぽけで
それがどうしても無責任な恋愛にな感じがして
一歩を踏み出せないことがときどきある。
つい最近までは結婚は自分よりも年上がいいと思っていた。
でもいまは年上が怖い。
自分のエゴさをぶつけるには責任が重い
恋愛ってもっとフランクなものじゃなかったっけ？
本を読んでいて、自分の中で形骸化し続けていく結婚像に気付かされた。
もっと、気楽に捉えていいはずだと思えた。
迷っているうちにサクッと一緒に暮らしてみたらいいのかもしれない。
自然とそう思えるようにさせてくれる、すばらしい一冊でした。
サブスク感覚で一緒に同棲してみませんか？
なんてちょっと本気で思っている。
そしたらまた。
☆アラサー男の友情についての考察
