本気になることが怖い大人のあなたへ。
最近、もっとも本気で打ち込んだことはありますか?
私の場合は本気になって何かに取り組んだ経験は
国家試験の勉強や、大学でのレポート提出など、しばらく前の話です。
大人になって本気になって打ち込むことには
高いハードルがあるのではないかと考えています。
仕事でもプライベートでも、ただ一つのことに打ち込むということは難しいです。
それは、社会人生活ではまとまった時間を確保することが難しいからです。
学生時代は年に2回、計2ヶ月以上の長期休暇がありました。
ですが社会人になると、朝から夕方までの勤務があります。
また、一人暮らしをすれば自炊や掃除
洗濯などの家事もしなければ、生活が回りません。
さらに身の回りに起きた諸問題を自分で考えて選択しなければなりません。
このようにして社会人の可処分時間は大きく減ります。
可処分所得の少なさが、本気になって取り組むことを阻むのです。
失敗したときに打ち込んだ時間が無駄になってしまうという
損失回避バイアスは、大人になるにつれて強く働くのです。
①失敗回避動機と②成功追求動機という2つの相反する言葉があります。
- 「どうせうまくいかない」と取り組まないことを妥当な判断とする動機
- 「もしかしたら本気でやれば道が開けるかもしれない」という挑戦的な動機
大人になると失敗回避動機のほうが強く現れやすいのです。
失敗回避動機というのは
子どもの頃からの自分の経験した失敗の教訓が反映されます。
つまり、大人になればなるほど失敗パターンの蓄積が増えることから
リスクを回避しようとし、本気になって取り組む機会が減っていきます。
大人の私たちは失敗することを恐れていながら
子どもの頃以上に成功を追求する願望も強まっていきます。
些細な成功に喜びを見出していた子どもの頃を思うと
純粋さが失われてしまったことの寂しさに気づくのです。
では大人が本気になるためには何が必要でしょうか?
子どものときの純粋さを思い出せれば話は簡単なのでしょうが
気持ちだけの問題で解決できるほど甘くはありません。
私たちにできるのは、それは失敗回避動機と成功追求動機という
2つの天秤の重さを変えるということなのです。
失敗回避動機を軽くすることが必要なのです。
失敗回避動機に結びつく最たるものは、金銭や時間でしょう。
つまりこの二つの要素における余裕がないから失敗回避動機が強まってしまうのです。
そのため、これらの問題をクリアできればいいということになります。
2つの要素でともに貧乏である人というのは
早急に問題解決が求められ、がむしゃらに行動するため
金銭的あるいは時間的な余裕を持てる状況に移行すると思います。
そして大半の人々が金銭的あるいは時間的に余裕がないということは明らかです。
でも、それで十分なのです。
片方の問題がクリアできているならば
十分に失敗回避動機を小さくすることができます。
仮に本気で打ち込みたいことが筋トレだったとします。
独身と家庭持ちの場合に分けて考えてみます。
⑴ 独身の場合
時間的余裕は比較的確保しやすいです。
ですが、金銭的な余裕はあまりありませんよね…
この場合、失敗回避動機として大きいのは、時間的な損失より金銭的な損失です。
金銭的に消費しない方法が取れれば
失敗回避動機が小さくなるのは想像できます。
つまりプロテインを使用せずに自炊で解決する。
鶏ハムや低脂肪食を自分で作って必要なたんぱく質を摂取する
といった行動をすれば損失を抑えることはできるはずです。
また、とりあえずジムに行くのではなく
自重トレーニングをはじめとする自分の環境だけでは
不十分なものに限ってジムで鍛えるといったような方法を選ぶことが有効です。
⑵ 家庭持ちの場合
家事や子どもの面倒を見ていると日々に忙殺され
時間的余裕はほとんどないことは想像できますよね。
ですが、夫婦で働き生活費を出していることで
出費は独身時よりも減り独身時より多少は金銭的に余裕があります。
この場合、失敗回避動機として大きな影響を与えるのは
金銭的損失よりも時間的損失になります。
ではどのようにすればよいか。
トレーナーに筋トレの方法を学び
単位時間当たりの筋トレ効果を最大化するという方法があります。
その道のプロに判断を仰ぐのは、時間短縮として最適でしょう。
また、独身とは反対にプロテインを利用することも有効です。
手間をかけずに最短経路でゴールに到達するということは
時間的余裕のない人に有効な手段です。
また、金銭で時間を買うという方法も有効です。
生活家電を利用して時間を確保することは手っ取り早くとても良い方法です。
以上のように、
あなたが損失すると惜しいものは金銭?時間?
という問題に一つの回答をもつということが大切です。
それを心のなかに軸として置いておくことで、具体的な解決策が浮かんできます。
そしてその解決策は失敗回避動機を小さくさせます。
これにより成功追求動機が相対的に強まり、本気になれるのです。
行動できない人が非常に多いのは
今までの失敗体験がモノを言っているのでしょう。
彼らは理性的な判断をしたように振る舞います。
本気にならない限りは何も始まらないということをみんな頭では理解してるのに。
今までは確かにいっぱい失敗したかもしれません。
そして今の目標もとても難しいかもしれません。
でも、本気になれば確率は50%です。しかし、やらなければ0%です。
臆せずに挑戦をいとわない姿勢を持つこと。
挑戦する段階で金銭と時間のどちらを損失することが厳しいか?
そしてそれはどのようにすればリスクを最小化できるか?
建設的に突き詰めて考えれば
幼かったころのように、本気になることができるのです。
そしたらまた。