メンタルヘルスと心のMP(Magic Point)
私は夏になると暑さでやる気が出なくなります。部屋が暑くなる自炊も、灼熱の屋外へ出る旅行やお出かけをするのも億劫になってしまいます。
ジメジメした猛暑の夏は仕事に対する意欲だけでなくあらゆる意欲を削いでしまうのです。
普段の仕事と変わらない量の仕事をしていても、疲労感を感じやすかったり心がしんどくなるのは避けられないことだと思います。
日本のお盆という年中行事は非常に理にかなっているなとつくづく感じます。
一年の中で最も気温が高くなるのは、二十四節気でいう大暑。7月下旬から8月上旬にかけての2週間であると言われています。
この一番暑くて心身ともに疲れが溜まってきたタイミングでお盆休暇があるのは図らずしも素晴らしい設計でしょう。
あるいは先人の知恵であるのかもしれません。
ゲームに出てくる概念にMPというものがあります。マジックポイントの意であり、キャラクターが魔法を使うときに消費するパラメーターで、このパラメーターがゼロになってしまうと魔法を使えなくなってしまいます。
MPを元に戻すには冒険を中断し、宿に泊まって体力を回復するか秘伝の薬を飲む必要があります。
このMPが非常にメンタルヘルスに重要な概念だと私は考えます。
MPは現代人に置き換えると、気持ちのアクセルとブレーキを司る要素と解釈できませんか?
MPがなくなると、冒険者は魔法が使えなくなり危険な目に遭ったり、強敵との戦いを乗り越えることが困難になります。
これは現代人にも同様で、頑張れない状況はMPがすり減っている状態なのです。
これでは仕事の効率も下がるし、最悪の場合過労のあまり倒れてしまうかもしれません。
注意すべきなのは、冒険者と違って人間の場合はその変化が不可逆的で取り返しのつかないことです。
すり減ったMPのまま行動することで、精神的に病んでしまったりストレスで大病してしまうことも大いにあります。
では私たちはどのように対処すればいいのでしょうか?
それもまたゲームの中に答えがあります。
MPを回復するには、十分に休むか秘伝の薬を飲むしかないのです。
仕事の都合上どうしても外せない場合もあると思います。そういうときは秘伝の薬(栄養剤)に頼るのも一つの手でしょう。
しかし、慢性的に利用してはなりません。
ゲームの冒険者もボスを倒すための過酷なダンジョンの途中でやむを得ず、秘伝の薬を使用しますよね。
あくまで両刃の剣であることを心に留めておくべきです。
あくまでも健康的に心のMPを回復する方法は休むことでしかありえません。
だから疲れているときには無理はしないで、気が済むまで休むべきです。
先日、仕事が立て込んでいて疲労感が高まっていてました。仕事以外は何もしたくないという思いでいっぱいでしたが、なんとか休日まで持ちこたえました。
ですが、その日の夜には倦怠感と微熱が出て、休みの間じゅう寝て過ごしました(笑)
何もしたくないという感情は重要な心のサインです。MPがすり減っていて限界が近いということだったのでしょう。
こういう場合は次のようにして気持ちに素直に従うのが一番いいのです。
・料理したくない→外食&お弁当を買う
・眠い→すぐにベッドに入る
・動きたくない→気が済むまでゴロゴロする
・頑張れない→合格点までの仕事をこなす
などなど。
個人的に一番いいなと思っているのは、休日に一切料理のような家事をせず、好きなことだけをして、眠くなったタイミングですぐ寝ることです。
自然な眠気に従って眠ると、睡眠の質が良くなり、途中で目が覚めることも少なく頭がスッキリするのでとても良いです。
思いのほか、心のMPが復活していることに驚くことでしょう。
いつもと違って頑張れない気持ちは、心がすり減ってるサインかもしれません。
あなたは体のサインを蔑ろにせずに、しっかりと休んでいますか?
そしたらまた。