お金を使うか、お金に使われるか
今日は節約について書きます。
私の節約のマイルールは、
自分にとって無理が祟らない範囲内とする。
です。
なぜ私がそう考えるようになったのか。
私の親戚には非常に倹約家の家庭があります。
その家庭は、妻が専業主婦の片働き世帯でした。夫は幼い頃、両親が共働きの鍵っ子で、子どもには同じ思いをさせたくなかったため、片働き世帯となりました。
一般的なサラリーマン世帯であるその家庭は、決して裕福ではないものの非常に倹約家の妻と理解ある夫の働きにより40代半ばまでの間に1000万円を貯め、そのお金をマイホームの頭金としました。
その節約精神は凄まじく、野山に分け入り季節ごとに食べられる山菜はなんでも収穫し、食べていました。
節約意欲は食品に限らず、自分で化粧品を作ってみたり、マイカーに関しても当時では珍しく一台を20年以上乗りつぶしていました。
もちろん旅行等は不要な出費と捉え、一切と言っていいほどしていませんでした。
夫が定年退職をすると、毎日家には二人でいることになりました。専業主婦であったこともあり、ご飯支度の一切は妻の仕事。3食すべて妻が作らねばなりません。
夫だけが一切の仕事がなくなり、自分の仕事は変わらない。むしろ増えている。
次第に夫に対しての不満が募るようになります。
そしてその妻は、自分に納得のいかないことや昔の不満だったことを思い出すと、すぐに腹を立てやすくなり、最近は昔の話を引っ張り出してきて、兄弟で喧嘩になるそうです。
以上のことから私は無理のたたる節約は嫌だなとつくづく感じるようになりました。
私が嫌だと思う点は次の2つです。
①お金を使わないことに至上の価値をおいている
②専業主婦にさせたこと
(こちらは明日書きます)
①について。
そもそもお金というのは何でしょうか?
お金とは次の3つの要素があります
・モノとモノを交換する道具
・価値の保存
・価値の尺度
以上のことから、お金を貯めるという行為は3つの要素のうちの1つ(価値の保存)でしかないことがわかります。貯蓄するというのはその分のお金を使わないということです。
3つのお金の要素のうち、2つは使うことを想定しているのです。
私は貯蓄を至上とする考え方は嫌です。
お金は使ってはじめて生活の豊かさ、楽しさになります。働いて得たお金で年に一回旅行したり、高級レストランに出掛けるようなお金の使い方のほうが間違いなく楽しいです。
また新しい学びも生まれ、それが仕事につながって収入に結びつくことだってあるのです。
お金とはあくまでも価値の尺度なのです。
また、貯蓄に固執することは、一見使いこなしているように見えても、がめつくなったり、狡いところが出てきたりと性格にも影響を与えます。結局のところ、誰よりもお金に囚われているのです。そんな大人は悲しすぎます。
だからこそ、大切にしたいもの、楽しいと思えることにはお金を使うこと。
自分が無理をしない範囲で節約して、浮いた分をしたいことに使うのが一番です。
そしたらまた。