さとブログ

アラサー独身男。日々の学び。毎日更新。

【全国旅行支援】田舎町を旅して日用品を買った話。街の生活レベルはスーパーに食洗器洗剤のコーナーを見ればわかる。

先日、所用があり地方へ行ってきました。
米どころで、田園風景と里山が美しく、素敵な田舎町でした。

 

ベッドタウンであるこの街の川を隔てた隣には

その地域における経済の中心地となる都市(以後A市)があり
田舎町の中心部との距離は5kmもありません。

今回はそんな田舎町を歩いて
気づいた学びを話していきます。

田舎のベッドタウンのリアル。ベッドタウンも楽ではない。

都市間バスを利用してA市に到着した私は

路線バスを利用して田舎町へ行く予定でした。

 

しかし、路線バスの本数は2,3時間に一本と少なく
乗り継ぎの時間が合わなかったため
田舎町の中心地まで歩きました。

大きな川をわたって4kmほどの道のりでしたが

大人の足で40分あれば十分でした。

 

道中歩いていて気付いたことは、とにかく車社会であることです。

橋を歩いている脇を車がビュンビュン通過している傍ら

歩いているのは私しかいませんでした。

 

またA市とは橋を隔てて、市街地が連続していることから
その田舎町は人口の割にはお店が少なかったです。

7000人ほどが住む街に
スーパーは小規模なものが2つ、食堂は2件しかないところに非常に驚きました。

町内にも目立った産業がないことに比べ

A市との物理的距離がほとんどないことから

その田舎町はいわゆるベッドタウンであることを理解したのです。

 

そのため、町の住人にとって買い物や外食などの消費活動は

地元ではなく、勤務先であるA市であるのだと体感しました。

 

 

ベッドタウンとは車社会が生んだ産物であって、やや経済的に余裕のある

所得者層が住む町で、福利厚生的にも秀でている町が多く

大都市に依存するフリーライダーという印象を抱いていました。

 

どことなくズルい印象を持っていたのですが

実のところ、町にしっかりとお金が落ちて、経済が潤うか?

という観点で見ると、必ずしも好調な市町村ばかりではない

はじめてそのとき、気づきました。

 

目立った特徴のないベッドタウンの町が

自分の市町村の特色を出せないという意味では

ふるさと納税により最も苦難を強いられているのは

大都市よりも、このような強いインパクトのない地方の田舎町かとふと感じました。

 


お店が少なくて全国旅行支援クーポンで日用品を買う。


私が旅した町は上乗せクーポンを配っていて
町内での利用に際してクーポン額が
1.5倍になる券をもらいました。

 

フロントでマップをもらい説明を聞いていると
テルマンの男性がこっそりと
「ファミマでも使えますので…」
と控えめに教えてくれました。


このときはこの言葉の真意が
わかりませんでしたが、後々理由を知ることとなります。

 

せっかくもらったクーポンがもったいないので
その田舎町で消費したい、かつ旅行支援らしく
できるだけその地元の名産や
食事にお金を使いたいと考えていました。

 

リストには土産物店1つと町内に2箇所あるスーパー
飲食店1箇所があり、なんとかなりそうだと楽観的な気持ちでした。

 

いただいたクーポン3枚のうち
2つは飲食店と陶芸のマグカップに消費しました。

地元の名産がないその田舎町の土産物店には
気持ちをそそられる商品がなかったため

結局、私は土産物の購入を諦めました。

 

そこで私は日用品を買うことに思考をシフトさせました。

すでに全国旅行支援とは何だろうという感じですが…。

 

過去にも話をしましたが

私にとって家事とは

「必要最小限の労力でこなしたいもの」という定義があります。

料理の場合、採算度外視な部分もありますが

基本的にはショートカットのために生活家電を買いそろえたい派です。

 

そんな私にとっての家電の文明の利器の一つは食洗器です。

仕事柄アルコールをバシバシ使う私は、手荒れがしやすく

冬場になると手が真っ赤になっていました。

食洗器を始めてからは、水や洗剤の刺激にもさらされにくくなり

多少良くなったうえ、洗い物という煩雑かつ単純な作業を

ショートカットすることができたため、非常に満足しています。

 

そのため、日用品をいざ買うとなったとき

パッと思いついたのは食洗器洗剤でした。

容量の割に意外と高いよな…と思うのは私だけですか…?

ちょうど切らし気味だったため、買おうと思い私はスーパーに行きました。

 

いずれも地元資本のスーパーではありましたが

車社会である町のスーパーなら

「きっと家事に追われて食洗器を利用している主婦は多いはず…!」

という考えのもと、行くことにしました。

 

 

結果的にその町に食洗器洗剤はありませんでした。

残りのクーポンはインナーとハンドクリームをファミマで買いました。

車社会であってもその町においておくには需要がないということです。

 

食洗器洗剤をスーパーに置いていないことが意味すること?

 

これは何を意味しているか?

可能性として考えられることは2つです。

  • 働き盛り世代は買い物をA市でしている
  • そもそも田舎町には食洗器ユーザーがいない

 

前者の場合は、先に述べたベッドタウンの町の弱いところであり

町の産業が発展しないことに矛盾しません。

一番消費活動の大きい世代が買い物をする機会が少ないことは痛手で

それ対して利用しているのは田舎町における

車を持っていない高齢者が大半であるということでしょう。

それだとするのならば、食洗器洗剤がないことも理解ができます。

 

問題は後者のほうです。

全くの一本も食洗器洗剤がなかったことから

この可能性も考えられるのは私だけでしょうか。

 

仕事や育児に忙しく夫婦共働きフルタイム正職員の場合

喉から手が出るほど欲しいのは、お金ではなく時間ですよね。

猫の手も借りたいほど忙しい彼らにとって

食洗器をはじめとした生活家電の需要は高まるはずです。

しかしながら、田舎町にはない…

 

都会の一等地にあるスーパーマーケットの場合

今や、食洗器洗剤の需要は高く、売り場の一角を占めるほど

ラインナップに優れています。

それに対して田舎にはないのです。

 

都会人が時間貧乏であるという点では間違いがなさそうですが

時間貧乏が、田舎町でこそ解消されるということはありません。

だとすれば、食洗器を使わない理由は、コスト感覚の問題でしょう。

食器洗いの時間を他に注ぐ必要がない。

食洗器を買って、運用するほどの価値が見いだせないということです。

 

そう考えるならば、高い生産性をもつ働き手がいないことになります。

生産性が高い人がいて、時間に追われている場合

真っ先に削ることができるのは、食器洗いです。

だとするならば、洗剤コーナーで食洗器洗剤が売られているかは

その町に住んでいる人の生産性の高さを垣間見ることになります。

 

A市というのはかつて炭鉱産業で栄えた街であり

現在過疎に悩む地方都市です。

炭鉱産業で栄えた街の衰退ぶりはすさまじく

急激に高齢化率も上昇し、人口の流出が止まりません。

駅前はシャッター商店街であり、人っ子一人歩いていないほどでした。

イノベーションで発展した都会と比べると

お世辞にも元気のある街だとは言えません。

 

高い生産性のある産業もあまりあるとは言えないでしょう。

それに対して高級住宅街は高所得者が住んでいて

生産性が高いことは明らかです。

 

そういった観点においても街にあるスーパーは

食洗器洗剤を通して街の経済力や生産性を映す鏡なのです。

 

もしも、あなたが引っ越しを考えていてどこにしようか迷っているなら

スーパーに行けばいいです。

きっと見えてくるものがありますから。

 

そしたらまた。

 

ふるさと納税に関する私見です。

 

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桃鉄から地方の経済格差を読み解きました。

 

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☆乾燥で手荒れと格闘する毎日が始まります…

手が意味するところを読書感想をまじえて考察しました。

 

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☆生産性について。生産性は冷たいものではない。

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☆読書感想「年収は「住むところ」で決まる」を読んで。

住む場所が人生を大きく左右するのは嘘偽りのない事実です。

 

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