割高な買い物と付加価値
ぼったくりにあったり、カモられたと気づいたときあなたはどう感じますか?
喜ぶような人はまずいないと思います。怒ってしまう人も多いのではないでしょうか。
私は悔しい気持ちになりますが、次第に悲しくなってしまいます。
生活費を削減するためには固定費を削るというのは、一般的にストレスフリーで王道な方法だと言われています。電力自由化や格安キャリアの携帯料金プランなどが挙げられますが、いずれも大量の選択肢が溢れています。
高所得者は一般的に自分で稼ぐ能力がある傾向にあります。つまり、本人が働けば働くほど稼ぐことができる人間です。そして、本人の働きがその職場を左右するということです。
それに比べて低所得者は、雇われている立場が大半でしょう。つまり彼らの仕事の内容には限りがあります。業務量に天井があり、彼らの働きぶりが業績に上向きな材料をもたらすことは基本的にありません。
この事実が意味していることはなにか?
それは高所得者は働けば働くほど稼ぐことができ職場の未来に大きな影響を与えることから、過剰な労働にのめり込みやすいシチュエーションにあるということです。
スタートアップの企業であれば、長時間労働をしている社長も少なくないでしょう。
つまり、彼らは経済学的には豊かであっても、時間的な余裕はさほどないのです。
ここで物の価値の話。
携帯電話の料金について考えます。
固定費を削る健全な節約方法の一つに挙げられることに、大手キャリアの契約を解約して格安シムに乗り換えようという流れがあります。
格安シムのメリットはなんといってもその安さでしょう。私も格安シムを使っていますが、長時間の通話をしない限りは2000円に満たない金額でスマートフォンを利用しています。
使っていて特に不自由に感じることもなく満足しています。
では格安シムのデメリットはなんでしょうか?
大手キャリアと比べると利用できる機能が阻まれていたり、通信速度の安定性があるでしょうか。
では格安シムを契約しない人たちはこのスペック面の都合から契約をしていないのか?と考えるとそれだけが理由ではないと私は思います。
ではなにが阻むのでしょうか?
それは目に見える削減コストよりも、格安シムを検討するコストが大きいからです。
大手キャリアから格安シムに変更するために必要な手順は次に示す通りです。
①契約する会社を比較し、一社に絞る
②乗り換える格安シムで現在使っているスマホが動作するか調べる
③そもそもスマホの機種も変更してしまい、それから契約をするか検討する
④電話番号をそのまま使うか検討&使う場合は契約している携帯会社に電話して、MNP番号を取得する
⑤新しく契約するプランの選定
⑥格安シムの申込み
ざっくりと書くだけでもこれだけの手間があり、一度契約するとその面倒くささに再度契約をし直すのも嫌という気持ちも浮かんできます。
このようにして契約会社を変更する手間賃が2つの契約額面の差と考えると、必ずしも割高な支払いが悪いとも言えません。
このように思考を巡らせている時間をコスト換算すると、多少高くとも割高ではない人もいるという見方をすることもできます。
よって、額面的に割高であっても、その判断に費やした時間をコストとして考えることは大事だと思います。
あくまで金額的な高低に囚われることなく、それとトレードオフにしている時間もコストとして頭の中に入れる習慣を持つことは大事で、多少値段が高くとも、それに見合う意義や価値があるなら積極的に選ぶべきです。
目指すべきはただ金銭的に自由になるための節約だけではなく、時間的な節約でできた時間を使って豊かに暮らすことなのです。
そしたらまた。