放射線技師の育休を取り巻く諸問題と私が願うこと
病院で働く放射線技師の悩みについての話。
放射線技師の大きな悩みは、育休問題と時短勤務問題があります。
病院で診察をする患者は外来患者と入院患者に分かれます。
検査全般は、手術入院の前段階で撮影します。
それから治療の手法を決めていきます。
このため、放射線技師の業務のうち大半は外来患者の撮影となります。
病院の外来は朝8:30-17:00の時間帯となることが多く
俗に言う9時17時フルタイムの勤務帯になります。
病院の勤務時間は8:30-17;00、時短勤務では15時までとなることが多いです。
放射線部門に目を向けてみます。
15時頃は終業に向けて臨時の外来や病棟の手のかかる
患者さんのオーダーを捌くため、混雑する時間帯です。
よって、もうひと踏ん張りのタイミングで人手が足らなくなると
勤務時間内に仕事を納めることが厳しくなる場合も少なくありません。
結果的に超過勤務が発生してしまい、ほかの職員にしわ寄せが起きます。
また、仕事を終わらせられないわけではないので
人員補充もアピールが難しく、超過勤務として片付けることも多いです。
また期限付きで雇うとしても
都市圏でさえ代用職員が埋まることは難しく、悩ましい問題となっています。
放射線技師を取り巻く特徴としては
看護師さんほどの大きな母集団がないことです。
また下記のような問題点もあります。
- 募集が非常に限定的なこと
- 男社会のため代用職員としての募集も出にくい
よって転々と職場を渡り歩くのが難しいという現状もあります。
時短勤務や育休問題に関しては
現状では一種の逆マタニティハラスメントともいえます。
部署内のメンバーで一人の職員の穴を埋める働き方では無理が祟ります。
男女ともに育休期間を取ることを
否定しているわけではありません。
もっと余裕のある人員構成を望んでいるのです。
ほかの人にしわが寄らないような職場になるべきです。
育休や時短勤務職員が出た分だけ
職場はその労働力や人件費を用意するべきじゃないでしょうか。
育休分の人員を職場がもつくらいの懐の深さはあってほしいです。
また、非常勤と正職員の待遇差をなくすことも必須です。
仮に正職員として働く気がなくとも
非常勤で働くことに対して前向きに捉えられると思います。
経験値が積める変わりに非常勤というトレードオフは筋違いではないでしょうか。
雇用形態に関しては両者の差を小さくしてほしいと政治に願うばかりです。
労働力不足で一億総活躍社会を求めるのなら
そもそも正職員と非常勤の格差をなくすことは最善手であるし
結果として働きやすい職場づくりにつながることは間違いないでしょう。
そしたらまた。
☆新社会人の場合、あえて非常勤職員という立場で働くことも
100年時代を生きる若手放射線技師が選ぶべき一つのキャリア戦略です。
詳しくはこちらからどうぞ。